長良川沿いの自然や街中をのんびり走る「長良川サイクルクルーズ」 イメージ

長良川沿いの自然や街中をのんびり走る「長良川サイクルクルーズ」

車のようにびゅーんと過ぎていく訳でもなく、歩くほどゆっくりでもなく。
初めてのまちを知るために、ちょうどいい速さの「サイクリング」。

「長良川サイクルクルーズ」は、自転車に乗って、地元の人しか知らないような長良川沿いと郡上の街中を案内してくれるアウトドア事業者です。今回は「大自然+城下町コース」に、友人と参加させていただきました!

釣り好きサイクリングガイド、瀬木さん

サイクルクルーズ 代表 瀬木さん

今回、ご案内くださったのは、案内人の瀬木大輔さん。
郡上市の白鳥町出身で、20代前半までは名古屋でSEとして働いていたといいます。けれど、地元を離れ、「家のすぐ近くに川があって、釣りが出来る。空気が良くて、朝外に出ただけで鳥が鳴いている。なんて贅沢な暮らしだったんだろう」と郡上の良さに気づき、Uターン。

実家が釣具店で、早朝から車で郡上のいたるところに釣りをしに出かけていたそう。
あるとき、車ではなく趣味として乗っていた自転車で釣りに出かけ、「車の景色からだと見えないものが自転車だと見える」と気づき、自分が感じた郡上の良さを伝えたいと、サイクリング事業を立ち上げたのです。

郡上八幡駅出発で、約25kmの自転車旅へ

サイクルクルーズ 郡上八幡駅に集合

今回体験したのは、長良川沿いの自然も郡上八幡の町並みも全部楽しめる「大自然+城下町コース」。長良川鉄道の北濃駅から郡上八幡駅までの約25kmを走ります。普段運動しない女子にとってはなかなかの長距離です。
「こんなにも走れるのか!? 」そんな思いを抱えつつ、午前9時、友だちのゆかちゃんと一緒に、集合場所の長良川鉄道・郡上八幡駅へ。レトロな駅舎がかわいく、地元の人にも愛されているんですよ。

到着すると、ツアーガイドの大輔さんがすでに自転車を持ち込み、準備をして待っていました。

自転車とともに、列車に乗って

サイクルクルーズ 長良川鉄道で北濃駅へ

さて、自転車で出発と思いきや、そのまま駅の中へ。
郡上八幡駅⇔北濃駅間を自転車と一緒に乗車できるよう協議を重ね、2019年9月、「長良川サイクルクルーズ」限定でそれが実現したのです。

リピーターのお客様に、既視感のあるコースを案内したくないという気持ちから、走行距離を伸ばせたら良いと考えついたそうです。この区間だと列車の乗り降りは自由なため、もしも、移動中に体力がなくなってしまっても心配ありません!

サイクルクルーズ 長良川鉄道に自転車で乗り込む

初めての長良川鉄道で、初めての自転車と一緒に乗車。
車体を持ち上げて、「よいしょ!」と乗っける体験も新鮮です。

サイクルクルーズ 長良川鉄道社内と自転車

「これから行く北濃駅はどんなところだろう?」
自転車を支えつつ外の景色を見ながら、車中の会話が弾みます。

サイクルクルーズ 長良川鉄道 北濃駅ホーム

郡上八幡駅から北へ北へと進み、約40分で終着の北濃駅へ。
ここから、いよいよ自転車で走り出します。

いよいよ出発〜!

サイクリング出発

「それじゃ、長滝白山神社に行ってお参りしようか!」
元気にツアーガイドの瀬木さんが先導してくれます。駅から1〜2分ほどで、あっという間に目的地につきました。

「長滝白山神社」にて参拝

サイクルクルーズ 長滝白山神社の境内

ここはかつての美濃国における白山信仰の中心として鎮座する「長滝白山神社」。 
約1,000年の歴史を持つ、六日祭(花奪い祭り)が行われる神社として有名です。
境内はうっそうとした杉並木に囲まれていて、神聖な空気と、社の立派な構えに思わず圧倒されます。

サイクルクルーズ 長滝白山神社でお参り

ふたりで、二礼二拍手一礼。
「楽しく無事にサイクリングができますように、神様どうか私たちをお守り下さい」
と、お祈りしました!

大自然をサイクリングで駆け巡る

参拝後は、大和方面へ長良川沿いのサイクリングを楽しみます。

サイクルクルーズ 橋の上から眺める

途中の白鳥町にて、昔ながらの橋に出逢いました。
サイクリングをするだけではなく、こういった寄り道スポットを巡っていくのも楽しみのひとつ。

自転車から降りて、橋の上から長良川を見下ろすと見慣れない木箱のようなものが。
「あれはなんですか?」と瀬木さんに訪ねたら、「小魚を獲るための罠だよ」とのこと。長良川は多くの魚たちが生息しています。そのなかでも鮎は郡上鮎として有名で、全国から天然鮎を食べに来る観光客がいるほど。

遠くに長さ9mほどの竿を持った釣り人が視界に入り、なぜそれほど長いのか聞いてみると、「釣ろうとしている野アユの縄張り内に、釣り人が用意したおとりのアユに掛針をつけて進入させる。 それに対して、野アユは追い払おうとして体当たりしたところを引っかけるんだ。ちなみにこの釣法は鮎の友釣りって言うよ」 と、丁寧に教えてくださいました。

お昼ごはんは「和み舎 せせらぎ」

サイクルクルーズ 和み舎でBBQ

午前11時頃、「お腹が空いた……!」と思ったら、ツアーガイドの瀬木さんが素敵な昼食場所に連れて行ってくれました。

「大自然+城下町コース」では、ランチタイムに「和み舎 せせらぎ」で、飛騨牛や地元郡上産の地鶏、ご当地グルメのけいちゃん&ホルモン焼きのBBQを長良川に面した絶好のロケーションでいただけます。

毎年8月から10月には、長良川伝統漁法のやな漁が行われており、獲れたての鮎も食べられるそうですよ。

道の駅大和 足湯

郡上大和の道の駅 「古今伝授の里 やまと」に着き、少し休憩。足湯コーナーが併設されていたので、足をつけてひと息。 サイクリングでの足の疲れもどこかに吹っ飛びそうです。
施設内には、地元ならではのお土産なども充実していて、大満足の休憩でした!

最後は郡上八幡のまちなみを散策

郡上八幡の清水橋

「古今伝授の里 やまと」を出て約11km、最後のエリア「郡上八幡」へ。
街中を流れる川、歴史を紡ぐ古い町並み、ゆったりとした時間の流れを感じられます。
途中、名勝庭園荎草園を有する「慈恩禅寺」でひと休み。
拝観もツアー内容に組み込まれており、四季折々の趣き深い風情味わえますよ。

地元民しか知らないような、暮らしが見える細かい路地なども案内してもらえて、とても充実したツアーでした。

スタート地点であった郡上八幡駅で、1日共にした自転車を返却し、解散となります。

サイクルクルーズ 白鳥の長良川沿いをサイクリング

今回は、8時45分に出発して16時半に解散という1日かけてのロングコースで、たっぷり楽しめました。

ほかにも、長良川鉄道郡上八幡駅からみなみ子宝温泉駅までの約22kmを自転車で下る「大自然コース」と、郡上八幡の町並みを堪能できる「城下町コース」も。常連さんには、瀬木さんがお客さんに合わせて、アレンジをしているそうで、何度でも参加したくなっちゃいますね。

車に乗っているだけでは感じなかった景色に出会えるのが醍醐味のサイクリング。
地元の方でも知らないスポットをツアーに組み込みながら、一緒に楽しんでくれる素敵なツアーガイドと一緒にサイクリングをしてみませんか?


ツアー後のお立ち寄りスポット

車で東海北陸道「郡上八幡IC」から、国道156号線経由で約10分に、「郡上温泉宝泉」があります。1994年に湧き出した温泉で、昭和の雰囲気がある「ホテル 郡上八幡」の入浴施設です。
男女各7種類のお風呂があり、露天風呂からは日本三大清流の長良川が一望できます。
天然温泉の大浴場から見える季節折々の絶景を存分にご堪能下さい。
鳥のさえずりや、清流のせせらぎを耳にし、のんびりと湯に浸かって疲れを癒やしてみませんか。


RELATED POSTS
関連する記事